仕事の神様

 

 

 

仕事の用件を、ましてや目上の人に

 

スマートフォンで済ますのは、どうかと思うようになった。

 

 

電話ですら失礼ではないかと思う。

 

 

何かの伺いを立てる用事であるなら、

 

その人本人へ向かう前に

 

そばにいる然るべき人に

 

その人への接し方などを聞いたあと、

 

直接逢いに行くという手順が当たり前なのではないか。

 

 

 

ーーーこれはもう、古い考えなのだろうか。

 

いや、私は古い、新しいという基準で

 

この話しをしているのではない。

 

 

第一、電話で済む仕事など大した仕事はないのが常で

 

私の少ない経験上でもそうだった。

 

仕事の神様にも失礼だ。

 

 

 

無精者の私がそう思うのだから、

 

社会で働くきちんとした人たちに

 

そんなことをしたら

 

 

こいつは世の中の礼儀を何もわかってないバカヤロウなのか?

 

と思われてしまうのが普通である。

 

 

 

世の中は、効率、スピードと

 

なにやら忙しない社会になってきたが、

 

便利というものには、案外、毒が隠れていたりするんだ。

 

 

 

 

 

私は久方ぶりの休暇中で、大分県の旅籠屋(はたごや)に宿泊していた。

 

そこで見知らぬ番号から着信があり、

 

たまたま手に取ってしまった。

 

 

 

 

「もしもし、私、東京〇〇の△△と申しますが、ひとつお仕事として古川さんに頼みごとをしたくて…」

 

 

「はあ、そうですか。ところで私の番号をどこでお知りになりましたか」

 

 

「知人の〇〇から教えて貰って」

 

 

「そうでしたか。じゃあすみませんが、そいつに人の番号を勝手に教えるなとお伝えいただけますでしょうか。失礼します」

 

 

ガチャン。

 

 

 

 

まったく。

 

せっかくの休暇に、仕事の電話がかかってきては興醒めである。

 

 

便利なのか、

生きづらい世の中なのかわからんナ。

 

 

 

ーーーえ?

 

せっかくもらった仕事、受けないのは勿体無くないかって?

 

やはり、逢ったこともないヤツに電話で仕事を頼むのはおかしいんだ。

 

 

電話で済む仕事など大した仕事はない、

 

さっきも言ったろう!

 

 

 

 

 

 

 

自分は、どうしてこんなに仕事に追われるんだろうか、と思う。

 

休暇もほとんどない。

 

旗日も働いとる。

 

 

 

ま、私のようなぐうたらは、そのくらいの方がいいのだろう。

 

 

 

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